元々やせにくく、太りやすい体質だったことから、気を付けていないとじわじわと増えていく体重。毎日、体重計に乗っては体重を確認し、一喜一憂をしていました。お腹が出るのだけは何としても避けたいですし、何とか少しでも体重を減らそうと、腹筋、背筋を毎日こなし、週末にはトレーニングジムへ行って、ランニング、マシントレーニング、ストレッチとこなしても、その効果は限定的で、せいぜい維持するのがいいところでした。
それが今では、特に運動はしていないにもかかわらず、体重50kg台(BMI値で約20)をキープしているのです。たまに60kg台に乗ることがあっても、普段の生活に戻せば、体重も自然に戻るんです。
目 次
減らない体重…
脂っこいものを控えたり、甘いものを我慢したり、もう少し食べたい、という欲求を抑え込んだり…と、太らないための努力を日々続けられている方、非常に多いのではないでしょうか。かく言う私もその一人。
油断をしているとあっという間に体重がふえてしまう、というどちらかと言うと太りやすい体質なので普段の生活も、太らないようにということを常に気にしながらの生活になってしまいます。
トレーニングジムにせっせと通っては、ジョギングマシンに乗って走り込み、ずらっと並ぶトレーニングマシンでカラダのあちらこちらを鍛え、きっちりと汗をかいて脂肪を燃焼させ、筋肉を付けて基礎代謝が落ちないように心がけ、消費カロリーを増やすことに余念がありませんでした。
そう、痩せるためには消費するカロリーを上回るカロリーを消費しなければならない、というある意味、固定概念にしばられて生きてきました。
日々の生活でも、エレベーターやエスカレーターに乗らず階段を使ったり、目的地の一駅手前で降りて目的地まで歩いてみたり、たまに、1万歩以上歩いたりした時には、今日はかなりカロリーを消費したから、少しやせたかな!とほくそえんでみたり、という日々を過ごしてきました。
しかし、そんな地道な努力の割に体重は思いの外、減りません。少しづつでもよいので減ってくれると、励みにもなるのですが、1kg落とすのもなかなか至難の業です。たまに、減る時もありますが、それを維持するのがまた難しく、油断をすると元に戻ってしまし、現状をキープするのが精一杯という感じでした。更に、年齢を重ねるごとに年々微増しながら高止まる、そんな状態が続いていました。
ある本との出会い
そんなある日、新聞を見ていた時にひょんなことから目に飛び込んできたのが「1日1食」という健康法、痩身法です。それは新聞の記事下広告に載っていた、医学博士の南雲吉則(なぐも よしのり)先生の著書の広告でした。その時は、「1日1食!?「えっ!何それ?そんなの無理無理」と反射的に思ってしまいましたが、「でも読むだけ読んでみるか」と思い直し、早速本を購入し読んでみることに。
幼いころから「1日3食食べる」というのは、ある意味常識であり、習慣であり、社会全体の決まり事でもあり、その中で生きてきた身としては当然の行為でした。たまに、寝坊をして朝食を抜くとか、仕事が忙しくて昼食を抜く、ということがあったとしても、それは例外的なことであり、 「1日3食食べる」 ということは、少なくともこの日本では「常識」となっています。
これは時代をさかのぼると、江戸時代中期頃から定着した習慣だそうです。ですから、幼少期から朝、昼、晩と3食食べることは当たり前と思ってきましたし、学校や自治体、国などのスタンスも当然ながら、3食しっかりと栄養のバランスよく食べて、健康な体を維持しましょう、そして規則正しい生活をしましょう、ということを推奨していましたし、今現在もそのスタンスは変わりません。
そんな常識を覆し、「1日1食」 を実践されてきた南雲先生の本によると、「1日1食」には思いの外、たくさんのメリットがあるのです。 以下、氏の書籍、インターネットなどの記事からの抜粋です。
そもそも、人類は地球上に誕生してから、長い間、飢餓状態に耐え、生き延びてきました。空腹こそ、延命遺伝子とも呼ばれる「サーチュイン遺伝子」を活性化させるカギである、との研究結果もあるほどです。
「空腹」が人を健康にする(南雲吉則著)より引用
「1日3食食べなくてもよい。体が欲している時に食べる」という生活に変えてからは、本当にドンドン痩せました。ただある一定のところに達するとそれ以上は痩せません。体が欲している範囲での食生活であれば不健康になることはないのです。医者という立場から、体と心を分離して考え、1日3食という医療の在り方のおかしさに逆に気づくことができました。
「空腹」が人を健康にする(南雲吉則著)より引用
「空腹」が人を健康にする 単行本(ソフトカバー) – 2012/1/16
いざ実践!
では、「1日1食」生活を実践してみましょう。と言っても、やることは、朝食と昼食を抜くだけと簡単なこと。ただ、その時の空腹感に耐えられるのか?まったく自信がありませんでした。
その当時、私はたまたま仕事の関係でウィークデイは単身赴任状態の生活をしており、仕事先もほぼ1人でいることが多い生活をしていました。だから、朝食時も昼食時も1人という、さみしいと言えばさみしいんですが、食事を抜くにはうってつけの環境にありました。
そういう生活の中で、「1日1食 」生活を始めていきました。朝食はその時間分を読書や勉強をする時間に当てたり、昼食は昼寝をして、なんとか空腹感をまぎらわしていました。たまに、昼食時に同僚がいて彼らが昼食を摂っていると、その香りが鼻をつき、猛烈な食欲に襲われ、心がグラグラ揺れることもありましたが、我慢我慢。
空腹感を我慢していると、お腹が「ぐ~」と鳴ることがよくありますが、このお腹が鳴っている状態は…
お腹がグーッとなるときこそ、生命力遺伝子の中のサーチュイン遺伝子が発現しているから。この遺伝子によって体じゅうがスキャンされ、壊れた箇所が修復されて、若返って健康になっている、というイメージを膨らませる。
「空腹が」人を健康にする(南雲吉則著)より引用
そう、この「ぐ~」と鳴っている時にカラダは若返って健康になっているんだそう。そう思えると、「ぐ~」と鳴るのが楽しみになってきました。お腹が「ぐ~」と鳴ると、「おっ!鳴ってる鳴ってる!」なんて。
そしてそうした食事を続けていると、なぜか周りから若く見られるようになっていったのです。現在の私は、50代後半に差し掛かり、なんと「還暦」がすぐそこに見えてきている年齢ですが、実年齢を言うと決まって「え~っ!?」っと驚かれます。そうなんです、1日1食生活は、若返りの食習慣でもあったんですね。
私は五六歳。あと数年でもう還暦に手が届く年齢です。でも、私に初めて会った人は「とてもそんな年齢に見えない!」といいます。実際、自分の体の各部分の「年齢」を調べてもらったところ、脳年齢──三八歳、骨年齢──二八歳、血管年齢──二六歳、という驚きの結果が出ました。私の肉体は、実年齢よりもゆうに二〇歳以上も若いことがわかったのです。
50歳を超えても30代に見える食べ方(南雲吉則著)より引用
そんなビックリするような「若返り=アンチエイジング」をどうやって実現させたのか? 「食事の内容と生活習慣を変える」ということ、ただそれだけです
50歳を超えても30代に見える食べ方 (講談社+α新書) 新書 – 2012/7/20
そして肝心の体重はいかに?!
そんな「1日1食」生活を始めていきました。1日の仕事を終えて、家に帰り、お風呂から出ると体重計に乗ります。ちょっとしたドキドキの瞬間です。さあ、いかに。下がっています!という感じで、少しづつではありますが、確実に体重は減っていきます。 「1日1食」生活 を始めた当初、65kgほどあった体重が、半年後には60kgを切り、年十年振りかの50kg台に突入。59kg台で下げ止まりました。さすがに、この辺りが自分の限界値なのでしょう。たまに58kg台にいくこともありますが、59kg台で安定をしています。
週末には家族とランチタイム
なにがなんでも「1日1食」という訳ではありません。当然、仕事の流れで同僚やお客様と昼食を摂りましょう、というシチュエーションがあれば、昼食を共にしますし、家族と過ごす週末は朝食は抜いても、昼食は家族との楽しいランチタイムを楽しみます。
そしてウィークデイは再び「1日1食」生活に戻ります。そういう生活をもう何年続けたでしょうか?当初は、猛烈な空腹感に心が折れそうになった時もありましたが、いつしかカラダも慣れていき、そうすることが当たり前になってしまいました。そうなると、特別なことをしている感じもなく、ただの習慣としてウィークデイは「1日1食」となりました。
そして、家族や仲間と過ごす週末は、ゆっくりとおいしくランチタイムを楽しんでいます。