腰痛改善

「腰」は「月(にくづき)≒体」に「要(かなめ)」と書くように、カラダの要であり、すべての動作の根幹となる部位。だから、腰痛の時は、その日常の動作がままならず、歯がゆい思いをすることになる訳ですね。

30代の頃から、腰痛を持病として繰り返してきた身としては腰痛のつらさは痛いほど身に染みているつもりなので、腰痛にならないよう常々気を付けているのに、何気ない動作で「ぎくっ!」と来て、しばらく腰痛と付き合いながらの生活に逆戻り。

そんな私が、あることをきっかけに腰痛を起こさなくなったのです。たまに、怪しい時があったりもしますが、そんな時も腰痛までは至らなかったり、腰痛っぽくなっても全然軽度で治まったりという感じで、長年の持病だった腰痛から解放されたのです。

ここに書いてあるのはあくまで一個人の体験談であり、医師によって書かれたものでありません。最終的な判断は必ず医療機関等に確認するようにしてください。

目次

  1. ぎっくり腰
  2. ストレッチに体操
  3. 努力もむなしく…
  4. ストレッチポールとの出会い
  5. ストレッチポール生活
  6. 動的ストレッチ
  7. 約10年間続けた効果は?

ぎっくり腰

30代のなってすぐの頃。重たい荷物をいつもの調子で持ち上げて、「よっこらしょ!」と荷物を置いたその瞬間に、腰に激痛が走りました。それは今までの人生で味わったことのない激痛でした。

最初は何がどうなったのか分からず、とにかく痛む腰をなだめながら、ひいひい言いながら病院へ行くと、いわゆる「ぎっくり腰」との診断。私もこの瞬間、ぎっくり腰の仲間に加わったのです。

人生で初めての経験、しかも痛い痛い経験。「ぎっくり腰」なんてひとごとと思っていましたが、あっさりとその仲間入りをしてしまったのです。

取り合えず、近くの医院へ行って、湿布を張ってもらい、コルセットを巻かれ、ちょっと姿勢を変えると激痛が走るのに耐えながら、帰途に付いたことを今でも鮮明に覚えています。

ストレッチに体操

以来、重い、軽いの差はあれど腰の痛みに度々襲われ、もはや持病か、と観念していました。日常的にも、常に腰の辺りが重い感じで、腰を気遣いながらの生活を続けていました。

そうした状況を少しでも改善すべく、「体が硬くなっている」ことが原因ではないか、と勝手に推論し、毎日毎日ストレッチをやって、体の柔軟性を保つ努力を続けていました。

朝起きたらストレッチ、家に帰ってお風呂に入ったらストレッチ。カラダ全体を伸ばして、柔軟性を保つことで筋肉を柔らかくして、それが腰痛防止にもつながる、そう信じて疑わなかったのです。

その甲斐もあって、カラダの柔軟性はキープし続けたのですが、それにも関わらず腰痛を頻発するのです。カラダの柔軟性を保ち続けているにも関わらず、腰痛を頻発するということは、柔軟性と腰痛に因果関係はない、ということが何となく実感として感じられるようになりました。

じゃあ、一体どうしたらいいのか?混迷の日々が続きます…

努力もむなしく

腰痛を発症した際に訪れたとある整体院は、いわゆるバキバキ系の整体院。腰が痛いにも関わらず、カラダを押さえつけられ、エイッとばかりに「バキバキッ」 「バキバキッ」 と、今までの人生で経験したことのない衝撃に放心状態になりつつも、どうしようもなく痛かったところの痛みもやや治まって、何とか動けるようになりました。

これからはこういう整体院にお世話にならなければいけいのか?と、まだまだ先の長い人生を考えると、ちょっとうんざり、というか、自分の人生に大きな制約が出来てしまったことに対するちょっとした絶望感に苛まれたものです。

その通っていた整体院で言われたのが「姿勢」。腰痛の原因のほとんどがこの「姿勢」によるものだそう。本来の背骨は横からみると緩いS字カーブを描いているのですが、長年の生活習慣により姿勢が悪くなり、S字カーブが崩れ、いわゆる猫背状態になることで、腰に常に負担が掛かるようになることで腰痛を引き起こす、ということなんだとか。

そう言われて、「姿勢」を意識してみると、なるほど知らず知らずのうちに「猫背」になっている自分がいて、はっとしてしまいます。そこで姿勢を正して、胸を張ってみるんですが恐ろしいことに、そんな姿勢はびっくりするほど長く続けられません。それほどに長年の姿勢の習慣が身に付いてしまってるんですね。

さて、どうしたものか…

ストレッチポールとの出会い

そんな状況の中で、とある知人から勧められたのがストレッチポール。その知人も立ち仕事ゆえに腰痛の悩みを長年抱えていたそう。ところが、ストレッチポールを使ったエクササイズを始めたら、あら不思議。それまで、抱えていた腰痛の悩みがなくなったそうです。

そんな話を聞いたら試してみないわけにはいきません。早速家に帰って、インターネットで「ストレッチポール」で検索して調べてみます。なるほど、多くのプロスポーツ選手も使っていたり、様々なスポーツの準備運動や体のケアに使われているようです。

ストレッチポールのことをざっと調べて、迷わず購入。数日後に我が家に届いたストレッチポール。同封されていたマニュアルを見ながら早速エクササイズを実践。基本的に「ストレッチポール」という円形の筒の上に沿って、縦に仰向けに乗る、というのが基本姿勢。たったこれだけのことですが、これによって姿勢の悪さによって硬くなっていた筋肉がほぐされるのです。

これは、ストレッチポールに乗る前に、普通に床の上に寝転がった時の感覚とストレッチポールに乗ってエクササイズをやった後に、同じように床の上に寝転がった時の感覚の差ではっきりと感じられるのです。普通に床に寝転がった時は腰の辺りが床と離れていた感覚があったのが、ストレッチポールに乗った後は、体全体が床にべたっと付くような感覚なのです。それだけ、ストレッチポールによるエクササイズで筋肉が緩んだ、ということなのでしょう。

ストレッチポール生活

こうして始まった私のストレッチポールによるエクササイズを取り入れた生活。毎朝、欠かさず、時間にして5分も掛からないでしょう。ただひたすら、愚直に、毎日毎日ストレッチポールに乗り続ける生活を続けました。

ストレッチポールに乗る、これが中々気持ちがいんです。基本的には朝にやっているストレッチポールのエクササイズですが、たまに夜、ストレッチポールに乗っていると、気が付くとうとうとと居眠りをしていたりする位、カラダの張りが緩み、それと共に気持ちもリラックスしていき、呼吸もゆっくりと深くなっていくのです。

もちろん、だからと言って腰が劇的によくなる、ということではありません。が、徐々に、明らかに、私の体は変わっていったのです。

動的ストレッチ

更に、とあるテレビ番組を何気なく見ていた時にやっていたのが「動的ストレッチ」。「動的ストレッチ」とは、従来、ストレッチと言われていた、じわぁっと伸ばす、または反動を付けながらやるいわゆる「静的ストレッチ」ではなく、体を動かして筋肉を刺激しながら関節の可動域を広げて柔軟性を高めるストレッチです。

その番組で紹介されていた肩こりや腰痛にいいとされる動的ストレッチを早速実践してみることにしました。

筋肉を伸ばす際の痛みを感じる「静的ストレッチ」と違い、筋肉や関節をゆらゆら揺らす「動的ストレッチ」は、筋肉を伸ばす痛みもなく、床にべたっと座る必要もなく、気が付いた時に肩や腰をゆらゆらさせればよいだけなので、気分的にも、カラダ的にも楽なんです。

毎朝のストレッチポールのエクササイズの前に、肩をぐるぐる回す動的ストレッチと腰を折ってゆらゆらする動的ストレッチをおこなうことにしました。毎朝、起きて顔を洗ったら、肩をぐるぐる、腰をゆらゆら、そしてストレッチポールに載ってエクササイズ、というのが私の朝の習慣になりました。

10年間続けた効果は?

そんな、ストレッチポール+動的ストレッチ生活を愚直に続けること10年あまり。当時は頻発していた腰痛もほとんどなくなり、たまに痛むことがあってもすぐに治るようになりました。これがストレッチポールと動的ストレッチのおかげなのかは、はっきりと証明することは困難ですが、それを続けたことで間違いなく「姿勢」がよくなり、「姿勢」がよくなったことで「腰」への負担が減り、そのことによって腰痛がおこらなくなったのは間違いないところでしょう。

それは、私の趣味であるフライフィッシングにおいても実感できるのです。フライフィッシングに出かけると、早朝から夕方まで昼食の時間を除いてほぼ立ちっぱなしで釣りをしています。なので、以前は釣りをしていると徐々に徐々に腰が重くなってきて、午後になると更に腰が重く、鈍痛すら感じることが普通でした。そして、その重い腰をなだめながら釣りをしていたのが、ここ最近は腰の重さをあまり感じることがなくなったのです。これも、「姿勢」が改善されたことによるものだと感じています。

腰痛防止のためには日常の所作も大事です。ストレッチポールや動的ストレッチで筋肉を緩め、姿勢をリセットすることもそうですが、ちょっとしたものを持ち上げる、なんていうシチュエーションがよくあるもの。そんな時に、腰を基点に持ち上げようとするのは絶対にNGです。腰を下ろして脚の力をメインにカラダ全体で持ち上げるように心がけ、決して若い時のように腰で持ち上げようとしないこと。そうした、腰に負担を掛けない日常の所作も心掛けることで、ストレッチポールと動的ストレッチによる姿勢改善効果と合わせて、腰痛改善につながっているのが私の現状です。

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